人工妊娠中絶
当クリニックは経口中絶薬「メフィーゴ®パック」の取り扱い施設です。
当クリニックでは妊娠21週まで人工妊娠中絶に対応しています。「人工妊娠中絶手術」または「経口中絶薬」での中絶を行う場合、診察で妊娠週数を確認した上で日程を決定いたします。医師は「母体保護法指定医」です。手術や経口薬の説明、術後のケアなど患者様に寄り添った対応を心がけております。
当クリニックでは妊娠21週まで人工妊娠中絶に対応しています。「人工妊娠中絶手術」で中絶を行う場合、診察で妊娠週数を確認した上で日程を決定いたします。医師は「母体保護法指定医」です。手術やの説明、術後のケアなど患者様に寄り添った対応を心がけております。
人工妊娠中絶とは
人工妊娠中絶は母体保護法により定められており、適用週数は妊娠22週未満とされています。妊娠12週以降は中期中絶手術として分娩対応となります。手術は各都道府県の医師会が指定した「母体保護法指定医」が行うと定められています。妊娠週数が少ないほど母体への負担も軽くなりますので、できる限り早めの手術が望ましいとされています。
経口中絶薬の取り扱いについて
2023年4月、経口中絶薬「メフィーゴ®パック」が承認されました。メフィーゴ®パックは妊娠63日(妊娠9週0日)以下の方で、「母体保護法指定医」の確認のもとで使用できる薬剤となります。また、当分の間は入院可能な病院・クリニックでのみ使用することが認められており、薬局やインターネットで購入することはできません。
人工妊娠中絶手術について
手術中・手術後の痛み
手術中は静脈注射による麻酔を行いますので、眠っている間に施術は終了いたします(おおよそ5~10分ほど)。全身管理を行うためのモニターを装着し、状況により様子を見ながら麻酔薬を追加する場合がございます。
術後は麻酔が切れてくるにつれて痛みを感じるようになります。随時、痛み止めを使用して痛みを緩和いたします。
中期中絶手術について
中期中絶手術は妊娠12週からと定められており、手術の難易度があがるため医師の技術が必要となります。週数や胎児の大きさにより手術方法は異なりますが、出産と同様の処置を行う場合もあり入院が必要となります。入院が必要な場合には当クリニックでは患者様の安全のため妊娠12~13週までは1泊2日、妊娠14週以降からは2泊~3泊していただいております。
早めの受診・相談が大切な理由
当クリニックでは中絶する際の母体への負担、リスクを考え早めの受診・相談を推奨しています。妊娠週数が大きくなるほど胎児が成長し、大きくなると子宮口を広げる必要があります。また、子宮が大きくなると術後、子宮が元のサイズに戻る際の痛みも増加するなど様々なリスクにつながります。妊娠判明後はできるだけ早く受診しましょう。
手術の流れ
- 手術前の診察
- 手術日当日
- 手術後の診察
- お会計について
診察にて正確な妊娠週数の判定を行い、手術日を決定いたします。手術は保険適用外です。
保険証の有無にかかわらず自費となります。同意書を含む書類、手術前の注意事項(絶飲絶食など)、手術費用などについてご説明いたします。
※診察時には保険証をお持ちください。
手術を受けられる前に、これから受けていただく手術内容、術後の注意点などを医師よりご説明いたします。手術はおおよそ5~10分で終了し、目が覚めてから1時間後には歩けるようになります。個室で2~3時間ほどゆっくりと休んでから帰宅となります。
子宮の回復状態を含め、患者様の診察を行うため数日後に再度来院していただきます。術後の変化、気になることがありましたらご相談ください。
手術費用は手術当日の朝、手術前にお支払いいただいております。
経口中絶薬について
飲む中絶薬として2023年4月、日本国内で製造・販売の承認を取得した「メフィーゴ®パック」を利用した中絶方法です。
使用できるのは妊娠63日(妊娠9週0日)以下の妊婦となります。(※2023年4月現在)
中絶薬の仕組み
妊娠を維持する役割を持つ女性ホルモン(プロゲステロン)の働きを抑える「ミフェプリストン」と子宮収縮作用を促す「ミソプロストール」を順次内服することで、妊娠が継続できない状態にします。
薬の服用後の症状について
子宮出血、下腹部の痛み、吐き気、頭痛などの症状があらわれます。
● 子宮出血
多くの場合2錠目の服用後、4時間以内に子宮出血が始まります。特に胎嚢が排出される前後で多くなり、排出後も出血が続く場合があります。まれに重度の子宮出血があらわれることがあります。
● 下腹部の痛み
服用後から月経時の腹痛に似た痛みが発生し、胎嚢排出前からより強い痛みを伴う腹痛があらわれます。必要に応じて鎮痛剤を処方いたしますが、鎮痛剤を使用しても強い痛みが継続する場合は異所性妊娠の可能性があり、別の処置が必要になるケースもあります。
● その他の副作用
子宮内膜症などの感染症、痛みによる吐き気や嘔吐、頭痛、疲労感などがあらわれる場合があります。
以下に当てはまる方は、事前に医師にお伝えください
・貧血の方(子宮出血により貧血が悪化する場合があります。)
・子宮内避妊用具(IUD)やミレーナを使用中の方は、薬を服用する前に除去する必要があります。
・過去にメフィーゴ®パックに含まれる成分で過敏症のあった方
・出血性疾患及びその疑いがある方
・抗凝固薬や抗血小板薬を使用している方
費用について
経口中絶薬をご希望される場合は、薬剤料及び入院費等の加算料金がございます。
週数により経口中絶薬が使用できない場合もございますので、詳細に関しましては、診察時にお伝えいたします。
薬の投与方法
- 妊娠確認の診察
- 1剤目(錠剤1つ)を投与
- 2剤目(錠剤4つ)を投与
- 胎嚢が排出されるまで院内待機
- 超音波検査にて中絶の確認
診察にて正確な妊娠週数の判定を行い、子宮内妊娠であるかを確認します。
※異所性妊娠の場合、本薬の効果は期待できません。
指定医師の確認のもとで1錠目(錠剤1つ)を服用します。
※1剤目投与後に中絶を達成した場合、2剤目を投与しない場合があります。
36~48時間後に再度受診し、指定医師の確認のもとで2剤目(錠剤4つ)を服用します。2剤目は左右の歯茎と頬の間に2錠ずつ挟み、唾液でゆっくりと30分間溶かします。30分後に錠剤が残っている場合は水と一緒に飲み込みます。
入院または外来であっても胎嚢が排出されるまで院内待機が必須となります。(2023年4月現在)
胎嚢排出後、人工妊娠中絶に至ったことを超音波検査にて確認します。子宮出血や下腹部の痛みがあっても中絶に至ったとは限りませんので、自己判断はせず決められた診察をお受けください。達成されなかった場合には外科的な処置を行う場合があります。